久遠的2019年上半期映画ベスト10
こんちは
久しぶりの久遠です
本当に自分は文章を書くのが苦手でおまけに怠惰なのでだいぶ遅くなりましたがようやくまとめる事が出来ました
ただ、流石に書き始めた頃から4カ月近く経つと順位も多少変動してしまうところですが、ぶっちゃけ面倒なので2019年6月終わりの頃から変えない事にします
そんでは今更感満載の上半期映画ランキングですが、今回もざっくり感想を載せながら10作選びました
ではできるだけネタバレ無しで
10位
『がっこうぐらし!』
映画公開前から散々な目にあってた不憫な本作だが、いざ観てみるとしっかりゾンビ映画のフォーマットを押さえつつ原作のエピソードを上手く散りばめて上映時間内にまとめたなと感心
主演の女の子達も演技ほぼ未経験ながら順撮りした事によって演技の上達具合がハッキリ分かるアイドル映画にもなってて漫画の実写化だからって食わず嫌いはいけないなって思ったり
まあ自分がゾンビ映画好きだからとか原作にそこまで思い入れが無いとかあるけど
あとキャベツとか屋上の野菜は美術スタッフが撮影に合わせてしっかり育ててたらしいですよ
9位
『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』
まず私が大好きなマーゴット・ロビーとシアーシャ・ローナンのW主演ってだけでベスト10入りは確実だし、同じく今年公開の宮廷もので言えば『女王陛下のお気に入り』がありこちらにも大好きなエマ・ストーンが出てて正直迷ったけど、『ふたりの女王〜』の方がキメのショットが多く心に残ったので入れさせていただきました
ラストのメアリーの断頭台での表情や一瞬で表情を変えるエリザベスとかは勿論なんだけど、個人的ベストは馬小屋での影を使ってエリザベスが一瞬母親になるシーンです
是非見て欲しい!
8位
『スパイダーマン スパイダーバース』
サブカル界では技術の進歩に伴って定期的に起こるアニメーション革命をリアルタイムで目撃出来たというだけでも貴重な体験で、スパイダーバースをIMAXで観た事は一生の自慢になるであろうこと請け負い
自分はアメコミに関しては完全なにわかなんですがデッドプールやグウェンプール、MCU系のプレリュードなど一応アメコミという物に触れた事がある為今作でのアニメーション表現は圧巻の一言
もうカットのどこをとっても呆れるぐらい格好いい!
勿論、バランスのとれたストーリーや個性的なキャラクターなど画的な表現以外も高水準で、スパイダーマン映画で間違いなくベストだろ!と思っていたわけだけど、まさかその3カ月後にバケモノ級のスパイダーマン映画が公開されるとは...
7位
『きみと、波にのれたら』
なにくそジャパニメーションも負けてないぞ!と怒涛の勢いで公開された劇場アニメ群の中で自分が一番万人にオススメ出来るのが本作
“大気中”と“水中”を“生の世界”と“死の世界”の象徴として描く事によって、ずっとひな子の側にいられるのに決して交わることができないひな子と湊への切なさは増し、生死の狭間を軽やかに滑るサーフィンに更なるテーマ性を持たせる
クライマックスで展開される湯浅政明お得意の大スペクタクルシーンは展開がやや唐突である気もするがとても感動的だし、それは題材がサーフィンだからこそであろう
ティーン向けのリア充映画かと思いきやメッセージはとても普遍的でシンプルだが侮れない傑作
オムライスめっちゃ美味しそうでした
6位
『さよならくちびる』
これこそ言葉でだらだら説明するのは野暮だって感じの映画でしたね
一番近くにいてお互いがお互いの足りない物を持っててそこに憧れを抱いてるからこそ裏返しで自分への劣等感を感じ、自己嫌悪の沼に沈んでいくし、相手のそんな姿を見たくないからつい同情的になってしまい余計に劣等感と自己嫌悪の無限ループに陥った人気デュオの解散ツアーロードムービー
主演二人の門脇麦さんと小松菜奈さんが大好きな女優さんっていうのを差し引いても見事なキャスティングだし(二人を支える成田凌も最高のハマり役)、この映画は何と言っても楽曲が素晴らしい!めっちゃヘビロテしてる
惜しむらくはハルレオの曲が3曲しかない事
もっと聴きたい!
あと猫は出ないけどめっちゃ猫映画だなって個人的に思ったり...語り出すとキリがないので終了
5位
『アベンジャーズ エンドゲーム』
3000回愛してる
自分はウルトロンからMCUシリーズを観だした途中参加組なんですけど、そこからは一気に過去作を観つつ毎年2本以上公開される最新作を一喜一憂しながら追っていた身として極上の作品でした
『アイアンマン』から数えて21作品の集大成
この為の11年
公開初日、満席の映画館で観客全員が一緒に笑って泣いて熱くなった劇場体験は一生忘れない思い出です
残念ながら上映は終わってしまいましたが今からでも遅くないので、9月4日のソフト発売までにMCUフルマラソンを走ってみてはいかがですか?
(注釈)これを投稿する頃にはソフトは発売してると思いますが...
お祭り映画の枠を超え、新たなジャンルを築いたMCUはファンの想像を遥かに超えた新たな次元へと繋がっていく
To be continued...
4位
『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』
スパイダーマンを巡ってディズニーとソニーがごたつき、ネットには様々な憶測が飛び交い、ファンは戦々恐々とする昨今ですが、今こそこの映画を思い出せ!
現実に虚構が入り込み、なにが真実でなにが嘘か分からなくなった時ピーターはどうしたか!
自分の拠り所が無くなった時、人は不安になり何かに縋りたくなる
しかしその不安定な状態にこそ悪はつけ込む
自分の拠り所を失ったピーター・パーカーと『アベンジャーズ エンドゲーム』を観たファンを同時に揺さぶる今作のヴィラン・ミステリオの設定はサノスの後でも全く見劣りしない名ヴィランであり、なんとなくみんな不安でフェイクニュースが簡単に拡散される今の世界に相応しいキャラクターであった
守られる立場から守る立場に独り立ちし、成長したピーター
彼の活躍をこれからも見続けていきたいと願う我々は信じて待ち続けるしかない
親愛なる隣人・スパイダーマンは必ず帰ってくる
3位
『ファースト・マン』
デイミアン・チャゼル監督作は『セッション』『ラ・ラ・ランド』共に音楽をメインに据えた作品の為、今回実話でアポロ11号の話をやるって知った時はちょっと心配してたんですけど、全くの杞憂でしたし、なんなら監督作の中で一番好きです
地球と月の距離は生者と死者の距離のメタファーであり、地球でのシーンは敢えて画面を粗く常に少し揺れているが、クライマックスでの月面は今までとはうってかわってIMAXカメラで撮影された手ブレの全くない滅茶苦茶綺麗なショットになっていて、そこでの完全な無音を合わせてとてもメリハリが効いてて素晴らしい
そしてラストでの妻との間にあるアクリル板一枚の距離は近いのか遠いのか
地球規模の一大プロジェクトを最終的に一人の人間の内面に集約させていく展開は極めてデイミアン・チャゼル監督的と言えるし、如何にあの時代に月へ行って戻ってくる事が困難だったかを観客が疑似体験出来る体感型映画としても良く出来てて、着陸船から月面へ出て行く瞬間は恐らく一生忘れないと思う
あとあの月面がCGかと思うほど完璧な月だったんだけど、あれ野外セットだって知って驚愕
こういうCGに頼らない映画のメイキングは凄く面白いです
2位
『ミスター・ガラス』
M・ナイト・シャマラン監督の作品は全く観たことない私が何故この作品を観たのだろうか?
ぶっちゃけ覚えてない
だが気がつくとクライマックスで泣いてる自分がいました
2001年『アンブレイカブル』ではヒーローを、『スプリット』ではヴィランを誕生させたシャマランですが、今作『ミスター・ガラス』ではヒーローヴィラン関係無く世間から疎外されてきた、虐げられてきた者達として描かれる
彼らに備わっている超人的な能力は個性であり、彼らの敵はその個性を奪い皆と同じであることが平和であると嘯く機関
クライマックスで起こるシャマラン得意のドンデン返しは痛快でありつつ、自分のアイデンティティを信じ続けた一人の男が創り上げた“物語”を我々が目撃するという、今まで極めてミクロな視点の話だったのがラストで一気にマクロな視点になる展開に思わず涙が...
1位
『旅のおわり世界のはじまり』
「今年一番心に残った映画は?」
という質問があったとすると私は間違いなくこの作品をあげる
話はシンプルで派手な事件も起こらないハッキリ言って地味な映画だが、観てる最中この映画は何処に向かっているのか兎に角不安でひたすら心細かった
それはつまり主人公・前田敦子の心情と同じであり、主人公の感じる不安や不満、恐怖、焦りなどの感情は観ている自分達と完全にシンクロする
この感じは感情移入とは違った映画への没入感とでも言うか
「外の世界に対して壁を作り、自分の事しか考えてない、もしくは周りからの善意や好意に気づけずせっかくの好機を掴めない主人公がラストで世界に対して扉を開いたり気づきを得る物語」
私が勝手にそういった作品を“ボンクラ男子女子モノ”と定義してますが、今作はドンピシャあてはまるので1位に入れさせていただきました!
おわり.
拙い駄文ですがここまで読んでくれてありがとうございます
仕事やら何やらで気づいたら今年も残り僅かでこれなら年末ランキングにまとめてもいいかなとも思ったんですけれど、年末ランキングには惜しくも弾かれる作品もある為せっかく書いたんだし一応ね
なんか勿体無いし
スパイダーマンのくだりとかはご愛嬌
今年全体の感想なんかはまたいつになるか分かりませんが、余裕があったら書きます
ではまた